« 【開口一番】 | トップページ | 【上席】創作(自作)落語の部 東海道五十三次(神奈川編) (1) »

【一番太鼓】

「落語草子なんてェ、偉そうな名前、つけたねェ」
「何で?」
「枕草子があるだろう」
「なあに、心配いらねェ」
「ン?」
「落語には、枕(マクラ)が、あります」

【一番太鼓】は、寄席で開場の際、一番のお客さんを迎え入れる時、「大入り満員」を願って、ドントコイ ドントコイと叩きます。

たちばな記
「八四〇の客席がみるみる埋まっていくんですよ。どうしたんだい、このにぎわいはってね、もう、びっくりでしたよ。うれしかったね、もう、びっくりでしたよ。」
もともと情にもろい気性のようで、感極まった様子が、顔と言葉の両方から、噴き出てきました。

川崎市幸区古川町、珠算塾経営、深見政則さん(52)が中心になって行っている「さいわい寄席」の三周年特別寄席が、爆発的な人気を集めて去る十九日、幸い文化センターでめでたく開かれました。
深見さんは、自ら「清流亭いしあたま」と名乗る落語ファン。本誌「USO放送」の投稿常連者でもあり、洒落や冗談、気っぷのよさが五体にしみ込んでいるよう。同行の士に呼びかけて三年前「さいわい寄席」を旗揚げしました。プロの落語家を一人呼んで”木戸銭”無料の気前のよさ。春秋二回の寄席を心待ちするファンが増えるのも当然でしょう。
立ち見も出た記念寄席には、三笑亭可楽さんら四人の真打が出演。あまりの盛況に感激した師匠連は、そろって持ち時間オーバーの熱の入れようだったといいます。

川柳仲間や地元ボランティア団体の後押しがあって実現した記念寄席でしたが、かかった費用の話になると、「そういうことはいいんですよ」と深見さんは口をつむぐばかり。
どうやら、小遣いを工面して開いている「さいわい寄席」。
いよっ、旦那、やってるね。

読売新聞 平成8年5月26日付 提供:読売新聞社

『かわさき落語草子』 清流亭いしあたま著 まつ出版 本体1,200円 より抜粋

|

« 【開口一番】 | トップページ | 【上席】創作(自作)落語の部 東海道五十三次(神奈川編) (1) »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 【開口一番】 | トップページ | 【上席】創作(自作)落語の部 東海道五十三次(神奈川編) (1) »